その場しのぎの強さを求めてしまうのは、中学の頃から変わらない。
後先考えずに体を壊してしまえる自分に心底呆れる。
ずっと前からそうだ、いつも周りにはすごい奴がいた。あぁ、すごい奴らだったんだよ、追いつけなくなるくらい。悪い悪い、昔の話。
でももう終わりにしようと思うんだ。あいつの背中も霞んで来た。小汚いグラスにありったけの薬をかき集めて溶かし込み、佐久間は一気にそれを煽った。
いつもよりキツい快感といつもよりぼやけて広がった目の前のサッカーグラウンド。
遠く遠くにうっすらと、前まで目と鼻の先にあったマントはかろうじて見えていたが、もうそれが赤か青かもわからない。
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